校正の仕方と校正記号と書き方
校正は印刷物を作る上で大変重要な作業です。原稿を書くときよりも慎重に細心の注意を払って行いましょう。また、校正の仕方や校正記号についての知識があれば印刷業者とのやり取りもスムーズに行えます。
校正の注意点
・誤字、脱字
誤字、脱字、「てにをは」の誤りなどは、十分に注意してにチェックしましょう。
・表記の統一
一冊の本の中でいろいろな表記が、混じり合っているのは好ましくありません。
下記はほんの一例です。
・おくりがな (例)打ち合わせ 打合せ / 取り扱い 取扱い
・漢字とかな (例)子供達 子どもたち / 出来る できる
・数字 (例)1982 一九八二 千九百八十二
(縦組みの文章の場合、年号は「一九八二」、数量などの場合は「千九百八十二」とするのが多いいようです。)
この他にも、人名、地名など固有名詞の旧漢字や、同音異義語など注意が必要です。
校正の方法
当社からお送りした、校正紙に直接赤ペンで書き込んで下さい。訂正の書き方については、下記「校正記号」を参考にしてください。
校正が終了した後は、校正紙のみを戻して下さい。追加原稿がある場合は、文章データまたは原稿用紙も合わせて支給して下さい。
主な校正記号
一文字下げる | 文字を訂正する | 文字、句読点などの挿入。 この指示で直すと右のようになります。 |
|
改行する | 改行を取り消す | 文字を削除し詰める | 文字を削除 (詰めずにそのまま) |
文字間・行間隔をあける 1文字分あけることを「全角アキ」、半文字分を「半角アキ」などと書きます。 |
文字(行)間隔を詰める | 訂正を取り消す 誤った訂正にバツをして横に「イキ」と書き加えます。 |
移動する 移動範囲を明確に指示することが重要です。 |
行頭などを揃える (他に、シリ揃え、左揃え、センター揃えなど。) |
文字の順序を入れ変える | ルビ(フリガナ)を付加する |
※入稿前の原稿の訂正も上記の要領で行なって下さい。
上記以外の訂正もオペレーターが、はっきりと解るような書き方で記入してください。 あいまいな指示や抽象的な表記はさけて、具体的な指示でお願いします。
【例】
「もう少し大きく」→「級上げ」、「16ptに」など
級、pt(ポイント)は文字の大きさの単位です。「級上げ」は、1級分大きくすることです。級やptが解らない場合は「2割程度大きく」などの書き方でも差し支えありません。
「目立つように」→「級上げ」、「太く」、「ゴシック体」など
「目立つように」、「強調」、「やわらかく」などの抽象的な表現はさけて下さい。 文字を大きくしたいのか、書体を変えたいのか(太さを変えたい)などが伝わるような指示をお願いします。
一般的に印刷に使われる書体(フォント)は、明朝体、ゴシック体、その他に分かれます。明朝体、ゴシック体は同じデザインでそれぞれに5〜6ランクの太さのちがうフォントフェイス(書体)があります。
書式やデザインの確認
当社では日本語組み版の基本的ルールを熟知したオペレータが編集作業を行いますが、お客様においても紙面のレイアウトや体裁等についてもご確認下さい。
デザインについても、ご確認いただきお客様のご要望が明確に伝わるような方法でご指示をお願いします。
その他の校正用語
校正紙:校正のため作成する、プリンター出力紙。
初校、再校正:「初校」は最初に出す校正のこと。初校の指示に従い訂正を行って二回目に出す校正を「再校」と呼び、以降「三校」、「四校」…と呼びます。
校了:校正に誤りがなくこのまま、印刷工程に入ってよい状態。校正紙に「校了」と書き込んで返却して下さい。
責了:責任校了の意味。単純な訂正で訂正箇所も僅かな場合、印刷会社の責任で訂正、確認を行い校了とする。
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